とんこつたんの本棚

読書と映画、アニメ観賞。いいなと思った作品を紹介します。何読もうかな、何みようかなーと悩んだときに参考にしていただけたら嬉しいです。

「市子」

一緒になろう

そうプロポーズした後に突然失踪した「市子」

恋人の長谷川が彼女を探すうちに、彼女の過去が少しずつ明らかになっていく。

 

市子への感じ方は人それぞれだと思うのですが、私は社会のルールから少しでもハズレるということがこんなにも生きにくくなるのか、とゾッとしました。自分がどの国でどんな名前で所属しているか、この「情報」がいかに大切か。社会に所属する以上、このしがらみからは決して逃れることができないのだと、人間社会のシステム性の強さと同時に不自然さを感じました。

 

それとは別に市子を演じた杉咲花さんの演じる市子はミステリアスな雰囲気を醸しつつ可愛さもあり、その中に何か違和感を感じさせるという人物像で、とても魅力的でした。